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憧憬の路

 

いつか見た景色忘れていて

失う度に気付けど

立ち尽くすあなたは睨みつけて

僕は一人泣き出す夕暮れ

 

霞む空に融けていく影

見えなくなった過去を

思い出すのなら笑える日まで

 

時間と引き換えにして

手に入れたものは

よくと見栄で出来た

激情のカス

 

いつか見た景色忘れていて

失うことを恐れて

立ち止まる度に背を押されては

月を見上げ繰り返す嘘

 

流した光がいつか輝きを増すように

強く 弱く 脆く

それでもまた...

繰り返す

 

いつか見た景色忘れていて

失う度に気付けど

灯す火が淡く揺らめいては

僕を照らす憧憬の路

また、歩き出す

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