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最後の晩餐

目の前の 劇場の開けた幕も

響く 鐘の音 幕は閉じた

君の感情と この現実が

僕の感情を 交差して

絡み合う 糸と糸で繋ぐ

歪で醜くもある 壁の花模様

流したその涙の理由を教えて

「わからない」君は俯いて

交わしたその言葉の意味を教えて

口開いた君は呟く「ごめんね。」と

あの夢と 真実を 描いていた

壁の糸は切れ 零れ落ちた

暖かく包まれた 瞬間も消えてなくなる場所で

貴方はその席を立ち また何処か消えゆく

流したその涙もやがて枯れ果て

眼に映る君の後ろ影

響いた鐘の音に笑みを浮かべて

​振り返り君は呟く「さよなら。」と

 

 

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